私は、1983年、19歳の時にボディビルトレーニングを開始して以来、ずっと、
・とにかく高重量で筋肉に刺激を与えて筋肉を大きくしたい。
・そのためには怪我のリスクと隣り合わせだがそれもやむおえない。
・多少脂肪が乗ってもいいので、とにかく体重を増やして胸囲を増やし、腕も太くしたい。
・そのために食事もサプリメントも取りまくる。
・トレーニングに集中してボディビル中心の生活を送る。
・仕事もトレーニング環境が整えられるようなものを選ぶ。
ということを自身のマインドセット(心構え)としてやってきました。
ところが、
2005年(平成17年)
この年に、自分のトレーニング法を大きく見直す3つの出来事に遭遇しました。
その1つ目を今日はお話しします。
一生続けられる筋トレへの道です。
目 次
軽い重量で大きな筋肉を作った男に出会った!
2005年5月、私は富田林市民体育館のトレーニングセンターでトレーニングする機会がありました。
その時に、そこでアラオさんに出会いました。
アラオさんは昭和12年生まれの72歳(当時)のトレーニーです。
外見はゴールドジムのロゴマークにある、スキンヘッドの筋肉マンにそっくりです。
とても72歳には見えない筋肉のバルクの持ち主です。
特に、胸、肩、腕の発達が素晴らしい。
脚のトレーニングはスクワットしかしないと言っていましたが、張りのある大腿で、とても太いです。
私なんかとても及びません。
アラオさんに初めて会ったとき、
「君、トレーニング歴はどれくらい?
えっ? 22年!?
それにしては、筋肉が少ないね」
と言われてしまいました。
トレーニングは上半身は毎日、下半身は1日おきに行っているそうです。
低重量で筋肉に効かせるタイプのトレーニングを実践しておられます。
私がスクワットを140キロで行っていた時などは、
「君、若い時はいいが、そんな重たいものでやっていると、必ず年をとった時に身体がダメになるよ。
私は、年齢を重ねていく中でトレーニング法の悟りを得て、無理なく発達・維持する方法を編み出した。
若い時はガンガンやっていたが、今の方がとても調子がよい。」
と話してくれました。
アラオさんを見ていると確かにその通りだと思いました。
軽い重量でもいい。
パンプアップを重視した、やりすぎない、年齢に応じたトレーニングを行えば、70歳を過ぎてもあれだけのバルクのある身体を作れるものなのかと本当に感動しました。
この体験があって、それ以来、軽い重量で筋肉に効かせるトレーニングについての研究の旅が始まったのです。
その研究の続きは次回にお話しします。
ボディビルのチャンピオンも軽い重量でトレーニング!?
それで、ボディビルの世界チャンピオンにもアラオさんのようなトレーニング法を行っている人がいました。
フランスのサージ・ヌブレ。
「ミスターオリンピア」というボディビルの世界最高峰の大会があります。
アーノルド・シュワルツェネッガーがこの大会では7回優勝しています。
実はシュワルツェネッガーが1975年に優勝した時に2位だったのがヌブレです。
彼は、「一度もステロイドを使用していない」のにアーノルド・シュワルツェネガーと互角に勝負したボディビルビルダーです。
70歳を超えてもすごい筋肉の持ち主でした。
ヌブレのトレーニングは、軽い重量で行います。
関節をロックせず(ノンロック)に、どの種目も反復回数が12回前後です。
セット間の休憩は、30秒程度。
そして、胸なら胸の種目を1時間ぶっ通しでトレーニングをするのです。
週間頻度は2回。
ビデオにもあるように、ヌブレの上腕囲は52センチ。
70歳ですよ(驚愕)
彼は、ベンチプレスで225kgを挙げたことが、あるそうです。
しかし、普段のトレーニングは、70キロから100キロでやるのです。
正確で完璧なフォームで行うのです。
結局、
アラオさんもヌブレも、軽い重量でのトレーニングという究極の方法にたどりついたのです。
そのおかげで、70歳を過ぎても怪我なしで、逞しい身体を維持できているのです。
私もアラオさんやヌブレを見習って、それ以来、トレーニング法を大幅に見直しました。
★編集後記★
サージ・ヌブレ。
2011年4月19日に永眠されました。
謹んでお悔やみ申し上げます。