ボディビルコンテストに初出場するにあたり、食事法によるコンディショニングを初体験しました。
それは、糖質制限やプロティン中心の食事法、そして大会1週間前から行ったボディビル流カーボローディング法などです。
結果として、ボディビルコンテスト当日に、全身の筋肉がバンバンに張ってくる究極のパンプアップを経験することができました。
その具体的な体験談を語ります。
目 次
プロティンに頼りすぎると失敗する!?
ボディビルを開始して5年目の昭和62年。
私は、このシーズンに競技ボディビルダーのデビューをしました。
1年間で、3大会に出場を決意。
1発目は「ミスター愛知・ボディビル大会(新人の部)」(昭和62年7月25日)
この大会に向けて、約3ヶ月前から減量に入りました。
一般にあまり知られていなですが、ボディビルダーは、オフシーズンとコンテストシーズンで食事法が全く違います。
1.オフシーズン
筋肉を大きくするためにとにかく食べまくる。
もちろん食べる物の内容は、筋肥大に効果がある科学的根拠のあるものを選んで食べる。
ただのバカ食いではないです。
2.コンテストシーズン
「究極のダイエット」でコンテスト当日に備える。
「究極のダイエット」とは、鍛え上げた筋肉を最大限に維持して、身体の余分な脂肪を根こそぎ落とすというものです。
体脂肪と内臓脂肪を極限までカットするのです。
そのための筋トレ&有酸素運動と食事法を期間限定で実行するのです。
そうすることで、コンテスト当日、舞台に上がったときに、日焼けした肌と合わせて、筋肉が見栄え良く盛り上がって見えるのです。
単に体重計に乗った時の目盛りの数を減らすダイエットとは根本的に違います。
私は、腸が弱く痩せ型で、普段から脂肪がつきにくく、大会に向けた減量幅は約5キロと比較的少なかった。
それで、このときにとった減量法が、
「糖質制限」
でした。
当時の流行を真似しました。
そして、
「筋肉が落ちないように、たくさんプロティンを飲まなきゃ!」
と真剣に信じて実行していました。
このため、食事がとてつもなく味気ないものに・・・
「辛かった!」
今振り返っても、思い出されます。
身長181センチで、3ヶ月で
体重74キロ → 69キロ
痩せすぎ!
腕や脚の筋肉が細くなっていました。
結果、
「ミスター愛知ボディビル大会」
新人の部・第5位
この反省点を踏まえて、2ヶ月半後に出場する10月のミスター名古屋・ボディビル大会に向け、準備を開始しました。
それで、所属しているジムの先輩たちやミスター愛知・新人の部で優勝したMさんに食事法のアドバイスをもらいました。
Mさんは私と同じボディビル大会初出場組。
まだまだ、線が細いし、身体もできていない。
なので、バルクアップにとても研究熱心でした。
Mさんいわく、
「食わなあかんて!
プロティン?
いやいや、そんなもんより炭水化物だて」
大会後、Mさんと海水浴に行く機会がありました。
目的地に行く途中で、コンビニに立ち寄り、腹ごしらえです。
ここで、見たMさんの食いっぷり。
半端ない大食です。
例えば、
・焼きそばパン2個
・チーズ1ポンド(453グラム)
・バナナ2本
を同時に速攻で平らげる。
これ、間食で食べるんですよ。
(もちろん朝食はたっぷり摂っています)
その後、海に着いて、昼食。
そして、帰路、途中でまた食事。
そこでも大食です。
そして、夕食は洋食レストランでバイキング。
(この1日を通して、プロティンを飲むシーンは全くなかった)
私は反省しました。
「ああ、胃袋の鍛え方を根本的に改善せねばならん!」
「プロティンに頼るより、炭水化物をもっと摂らんといかんなあ」
その後、食事法は、徐々にプロティンを減らし、炭水化物(糖質)を増やしていきました。
そして、迎えた昭和62年10月3日。
ミスター名古屋ボディビル大会
結果は?
・
・
・
次章で「糖質制限の是非」と合わせてお話しします。
糖質制限は両刃の剣
昭和50年代に流行した、大会出場に向けたボディビルダーの減量法。
(例)
・朝の食事
おかずとプロティンとごはんおちょこ一杯
・昼の食事
おかずとプロティンとごはんおちょこ一杯
・夜の食事
おかずとプロティンとごはんおちょこ一杯
「ごはんおちょこ一杯」
!!!!!!!!!!
??????????
上記は当時のボディビル雑誌に載っていた、日本のあるトップビルダーの大会前の食事法です。
「アホか!」
「健康に悪すぎや」
「こんなん、マネできん!」
そう思いながらも、いざ自分がボディビル大会に出場するとなったらマネしていました(笑)
「ごはんおちょこ一杯」までしませんでしたが、糖質を減らすと、筋トレ&有酸素運動との効果で、体脂肪はよく落ちました。
私は根こそぎ脂肪をカットして、ボディビル大会当日は、へその横の皮膚をつまんで、5ミリ程度までに仕上げました。(皮一枚状態)
腹筋の表面の皮膚には、血管がミミズのように這いまわっている。
そんな状態です。
糖質制限法。
当時のアメリカで流行していて、日本のトップビルダーはこぞってマネしていました。
ボディビル雑誌に載っているトップビルダーの多くが、大会前、糖質を思いっきり制限していました。
しかし、これ、健康にものすごく悪いような。
特に脳に。
脳が活動するために摂取できる唯一の栄養素は糖質です。
・人間の脳の消費カロリーは、全体の25パーセントにも達する。
・糖質をタップリと摂取しないと脳がスムーズに働かない。
・人間は低糖質状態のとき、タンパク質から糖を作る。
これ「糖新生」と言います。
・肝臓で糖新生が繰り返し行われるめ、肝臓に大きな負担を与えることも考えられる。
・よって、糖質制限法は寿命を短くする方向に働く。
実際、前述のボディビルダー達。
雑誌に減量中の体調について次のように述べています。
「日中から頭がボーッとしていた」
「難しいことが考えられなかった」
「夜中になると目が覚め、タバコを数本吸わないと眠れなかった」
「糖が不足していたので、虚脱感、疲労感、イライラが頂点に達していた」
「私は、妻に八つ当たりして、酷い言葉を吐いてしまった」
など。
いかにも不健康ですね。
それで、その後、糖質制限法の弊害が問題になり、糖質の摂り方を工夫することで、解消するというのが一般的になりました。
糖質制限法
筋肥大を目指す段階の方にはおススメはしません。
しかし、どうしても短期間で
・体重を落としたい
・体脂肪をとりたい
・腹周りのブヨブヨ肉をとりたい
・メタボ体型から抜け出したい
などの方には、短期間なら試す価値はあります。
くれぐれも自己責任でお願いします。
糖質制限は両刃の剣です。
脳に不可欠な糖質を無理にカットするのではなく、食べる栄養素のバランスを考え、全体のカロリーを抑える。
これが、ダイエットして余分な体脂肪を減らすためには一番楽な方法だと私は結論づけました。
そして、忘れてはならないのは、食事に加えて運動です。
筋トレ&有酸素運動。
・正しい食事
・正しい筋トレ
・正しい有酸素運動
これらを実行して、初めてあなたの理想の身体を手に入れることができるのです。
あせらず少しずつやっていきましょう。
イメージトレーニングの成果が出た!
さて。
ミスター愛知・ボディビル大会出場後、徐々にプロティンを減らし、炭水化物(糖質)を増やした食事法。
この結果が出た晴れの舞台。
昭和62年10月3日。
ミスター名古屋ボディビル大会。
結果は?
・
・
・
新人の部・準優勝。
「念願の表彰台に立った!」
このときから遡ること2年前に初めて生で見たボディビル大会。
そこで誓った
「今度はオレが表彰台に立つ!」
その時から、イメージしてきたことが実現しました。
「イメージトレーニングの効果は凄い!」
もちろん、イメージだけで夢は実現しませんよ。
このミスター名古屋・ボディビル大会に向けた秘策がありました。
ミスター愛知・ボディビル大会、優勝者Mさんにアドバイスいただいた方法。
・筋肥大を目指す筋トレ愛好家の方
・プロティンの飲み方に迷っている方
・全身の筋肉に力がみなぎることを体験したい方
にはよきアドバイスです。
次章でお話しします。
全身の筋肉がパンプアップする方法 導入編
昭和62年7月25日。
私は、初挑戦でミスター愛知ボディビル大会に出場しました。
結果は、新人の部・第5位。
(出場選手31名)
この大会に向けてとった戦略。
それは、
「糖質制限法」&「プロティン大量摂取法」
これ、肉体的・精神的に大変ストレスを感じるものでした。
そこで、次に大会に向けて、徐々にプロティンを減らし、炭水化物(糖質)を増やした食事法に切り替えました。
そのきっかけが、ミスター愛知・ボディビル大会優勝者のMさんにアドバイスをもらったことでした。
Mさんは、身長も体型も自分とよく似ており、食事法も参考になると思いました。
Mさんいわく、
「食わなあかんて!
プロティン?
いやいや、そんなもんより炭水化物だて」
そしてもう一つ。
Mさんが、ミスター愛知・ボディビル大会に向けてとった秘策を教えてもらいました。
それは、
「ボディビル流カーボローディング」
というものです。
Mさん、ミスター愛知・ボディビル大会当日の7日前から、この「ボディビル流カーボローディング」に取り組みました。
Mさんは、大会当日の様子を興奮気味に語ってくれました。
「どえらいんやて。
会場の舞台裏でさぁ、パンプアップの腕立てやってると胸がバンバンに張ってくるんだて。
二頭もマッスルコントロールでカールやると、バンバンに張ってきてさぁ~
カーボローディングってホント、すんげーや」
バンバンに筋肉が張った状態で、舞台に立ち、他のボディビルダーと比べられると、それは筋肉が「デカく」見えます。
胸、背中、肩、腕、脚などが同時にパンプアップする。
通常のトレーニングではありえなないことです。
舞台上で筋肉が大きく見えることは、試合で勝つことの必須条件です。
結果、Mさんは優勝。
ゴールドメダリストになりました。
私は、Mさんが採用して成功した「ボディビル流カーボローディング」を試してみることにしました。
これは、大会当日から遡ること7日前から行うことになります。
Mさんに教わった通り、忠実に実行した結果、Mさん同様、
「会場の舞台裏で、パンプアップの腕立てやってると胸がバンバンに張ってきた!
二頭もマッスルコントロールでカールやると、バンバンに張ってきた!
カーボローディングってホント、すんげー。
バンバンに筋肉が張った状態で、舞台に立ち、他のボディビルダーと比べられても、それはそれは筋肉が「デカく」見えたぜ。
胸、背中、肩、腕、脚などが同時にパンプアップした!」
こんな体験をしました。
おかげで、ミスター名古屋・ボディビル大会、
新人の部で準優勝できました。
(出場選手22名)
それで、このノウハウを公開します。
・短期間で筋肥大を目指す方
・全身の筋肉に力がみなぎることを体験したい方
・プロティンの飲み方に迷っている方
・全身パンプアップの気持ちよさに陶酔したい方(笑)
必見です。
次章で詳しく解説します。
ボディビル流カーボローディングにご期待ください。
全身の筋肉がパンプアップする方法 実践編
ボディビル流カーボローディング法
これは、大会当日から遡ること7日前から行うことになります。
この章では、このノウハウを公開します。
・短期間で筋肥大を目指す方
・全身の筋肉に力がみなぎることを体験したい方
・パンプアップの気持ちよさに陶酔したい方(笑)
・プロティンの飲み方に迷っている方
必読です。
では、詳しく解説しています。
ボディビル流カーボローディング
カーボローディングとは日本語に訳すと炭水化物補充です。
カーボローディングとは、
・長時間ハードトレーニングを続けて先ず筋肉内のグリコーゲンを消耗させる
・次に高炭水化物の食事を3日間摂り、その間はトレーニングを最低限にとどめる
・すると、筋肉内のグリコーゲンの蓄積量を通常以上に高めることができる
というもです。
基本的に、筋肥大を目指す筋トレ愛好家の方は、食事の中心となるのは炭水化物です。
グリコーゲンは炭水化物を摂取して、消化吸収されたものです。
筋肉内や、肝臓にたまっています。
筋トレは、バーベルやマシンを使おうが、自重でやろうが、そのエネルギーとなるのは、この体内に蓄積されたグリコーゲンです。
それで、ボディビル流カーボローディングは、3ステップで行います。
ステップ1:
3日間、ハードに筋トレをやって、グリコーゲンを消費し、あわせて低炭水化物の食事制限で枯渇させるのです。
すなわち、グリコーゲン飢餓状態を作る。
ステップ2:残りの3日間は高炭水化物の食事を摂り、以前よりたくさんのグリコーゲンを一時的に蓄えるように仕向ける。
ステップ3:
水分調整です。
最後の3日間で、炭水化物1グラムに付き約2グラムの割合で水分摂取を行います。
ボディビル流カーボローディングのキーポイントは以下の通りです。
通常筋肉内でグリコーゲンが溜まるプロセスで、グリコーゲン1グラムに付き約2.7グラムの水が必要です。
ところが、カーボローディングでは摂取水分をわざと少なくして、身体に水分不足状態を引き起こします。
すると、筋肉細胞と筋肉細胞の隙間が多少脱水症状を起こし、そこに3日間大量に蓄えた余分なグリコーゲンが補充されて、一時的に筋肉が大きくなるという性質を利用します。
そうすると、7日目のボディビルコンテスト当日、大会会場の舞台裏で行うパンプアップのための筋トレ、
おもに腕立て伏せや、マッスルコントロールなどで、
個々の筋肉をパンプアップさせると、
通常時よりも、グリコーゲンが溜まっているものだから、
勢いよく、はちきれんばかりのパンプアップを起こすのです。
それは、まるで北斗の拳のケンシロウが怒った時に全身の筋肉が膨れ上がるように。
あるいは、ドラゴンボールの孫悟空やベジータがスーパーサイヤ人に変身するときの、筋肉の盛り上がりのようにです。
では、具体的にとった私の手法です。
ステップ1:
コンテスト6日前、5日前、4日前はトレーニングは、1日2回。
全身を胸・背・脚・肩・腕・腹の6分割にして、
午前のトレーニングと夜のトレーニングで3日間で全身を行いました。
各部位5~7種目位、
セット数は4~5セット、
12~15レップスでオールアウトする重量を選びました。
夜のトレーニングには、
筋トレの後に、有酸素運動で、エアロバイク漕ぎを30分行いました。
疲労困憊するまでやります。
カーボローディングは、グリコーゲンが消耗されなかった筋肉には効果がありません。
なので、徹底的に疲労困憊するまでやります。
この間の食事は、高たんぱく質、低炭水化物です。
タンパク質の補給は大豆プロティンで行いました。
炭水化物は野菜と果物少々です。
この間、水分制限はしないです。
トレーニングで大量に汗をかくので、水分制限をすると脱水症状を起こすので危険です。
ステップ2:
コンテスト3日前、2日前、1日前はトレーニングは完全にお休みです。
食事は、高炭水化物の食事をたっぷりとります。
炭水化物の種類は、複合炭水化物です。
複合炭水化物とは分子量が大きい、消化吸収するのに時間がかかるものです。
精製されていない穀類、玄米・胚芽米、全粒パン、オートミールやエンドウやインゲンなどの豆類です。
それで、複合炭水化物70~80%、タンパク質20%の割合の食事内容にします。
私の場合は、この間、胚芽米とドライフルーツのバナナチップを多食しました。
ステップ3:
食品成分表で、摂った炭水化物の水分量を計算します。
たいていは、
炭水化物1グラムに付き約2グラムの割合の水分量を維持するためには、
水分量の少ない炭水化物を摂らないと、割合のルールを厳守できなくなります。
なので私は、ドライフルーツでバナナチップを食べまくりました。
かなりきつかったですね。
それで、
このステップ1~3までのボディビル流カーボローディングを忠実に実行した結果、
その年の10月3日に行われたミスター名古屋・ボディビル大会で次のような経験をしました。
「会場の舞台裏で、パンプアップの腕立てやってると、胸がバンバンに張ってきた!
二頭もマッスルコントロールでカールやると、バンバンに張ってきた!
カーボローディングってホント、すんげー。
バンバンに筋肉が張った状態で、舞台に立ち、
他のボディビルダーと比べられても、それはそれは筋肉が「デカく」見えたぜ。
胸、背中、肩、腕、脚などが同時にパンプアップした!」
おかげで、
ミスター名古屋・ボディビル大会、新人の部で準優勝できました。
・短期間で筋肥大を目指す方
・全身の筋肉に力がみなぎることを体験したい方
・パンプアップの気持ちよさに陶酔したい方(笑)
・プロティンの飲み方に迷っている方
参考にしてください。