イメージトレーニングの力は偉大です。
人間が「イメージする」ことは、大きな力を持っています。
「イメージトレーニングだけで筋肉を発達させること」もやり方次第で可能です。
迷信ではなく、イメージ=想像力にはすごい力が秘められているのです。
それで、今回はイメージトレーニングの実例、私、永長孝敏の場合をご紹介します。
目 次
突然の激しい頭痛
「脳の血管、とてもきれいですね。脳梗塞とか全然ないです。
全く問題ないですよ。
ただ、下垂体の後ろに影があります。
ほら、ここに。
おそらく腫瘍でしょう。
念のため、MRIを撮っておきましょう。」
今から15年前、2005年11月7日(月)
大阪狭山市にある、近畿大学付属病院にて。
私が脳のレントゲン検査を終えた結果、医師から告げられた言葉でした。
「えっ、脳腫瘍?!」
「なんで私が?」
率直に言って信じられない気持ちでいっぱいでした。
実は、この日から遡ること2週間前。
私は、近所の富田林市民体育館トレーニングルームで脚の筋トレをしていました。
レッグプレス。
1セット目。
160キロにセットしてマシンに座り、渾身の力を込めプレス動作をしていました。
この頃は、
スロートレーニングと伝統的な高重量トレーニングを併用していましたが、
このレッグプレス時には、伝統的な高重量でやっていました。
「1、2、3、痛い!、
4、5、6、痛い!、
7、8、9、10、痛いっ!」
頭が痛い!
突然頭痛に襲われた。
「ズキン、ズキン」
それも頭のてっぺんから足先に抜けるような、激痛。
カゼの時や偏頭痛で起こるような痛さとは、
起きる部位も違うし、
痛さの度合いも比べ物にならないものでした。
それで、
痛みで動作が続けられないので、しばらく休憩したところ、
何とか痛みは治まりました。
「何これ?」
わけがわかりませんでしたが、痛みが治まったのでトレーニングは続けました。
脚、胸、肩、腹。
その日のメニューをこなし、帰宅しましたが、なにか不安が残りました。
その後、10月24日、10月26日、10月29日とトレーニングをしましたが、
・上腕二頭筋のトレーニング時のプリチャーカールで。
・脚のトレーニング時のスクワットで。
・再び脚のトレーニング時のレッグプレスで。
頭部に激痛が襲いました。
「頭のてっぺんから足先に抜けるような、激痛」
とても不安になり、
「もしかして脳梗塞?」
「虫の知らせか?」
「42歳やし、厄年やし、身体に異変が起きているんか?」
そんな思いが頭の中を駆け巡りました。
それで、意を決して近大病院で検査となったのです。
レントゲン写真を見ながら医師が言いました。
「脳の血管、とてもキレイですね。脳梗塞とか全然ないです。
全く問題ないですよ。
ウエィトトレーニングしてる時に頭痛に襲われたんですよね。
原因は怒責です。
トレーニングやってるとき、無意識に息、止めてませんか?
息を止めたら怒責が起きて、血圧が上がり、一時的に頭痛が起きたんでしょう。
今後気をつけてくださいね。」
私「脳梗塞ではなかった。
脳の血管はキレイで完璧やて。
一安心。
そりゃ毎朝、納豆食べて、ナットウキナーゼで
血管内の血栓を洗い流しているんやからキレイやろ。」
「怒責は、今後気をつけよう。」
正直な感想でしたね。
怒責とは?
筋トレでバーベルやダンベルを動かしているとき、
あるいは自重で行っているとき、
動作の途中で息を止めることを怒責(どせき)と言います。
別名バルサルバ法とも言います。
この怒責を行うと、胸部や腹部の内側の圧力が高くなり、
・大きな力を発揮しやすくなる。
・最後の1レップを完遂して、筋肉に最大限の刺激を与えることができる。
・姿勢を保ちやすくなる。
などのメリットがあります。
高重量でトレーニングするときに使うテクニックですね。
その反面、
・血圧が上がる。
というデメリットもあります。
脳腫瘍が見つかった!
医師の話は続きました。
「ただ、下垂体の後ろに影があります。
ほら、ここに。
おそらく腫瘍でしょう。
念のため、MRIを撮っておきましょう。」
脳のMRIを撮るのは生まれて初めてでした。
不安と恐怖が入り乱れた心理状態でした。
そして、検査の結果。
脳腫瘍あり。
ラトケ脳腫。
病名は「ラトケ脳腫」
下垂体の後ろに納豆の豆粒大のものができている。
医師の説明では、
・この病気は先天性のもの。
・この腫瘍は生まれたときからあったもの。
・人間は、胎児のとき誰でも下垂体の後ろにラトケのう胞という袋を持っている。
・このラトケのう胞の役割は不明。
・赤ちゃんとして「オギャー」と生まれた後は、
このラトケのう胞は無用となって、普通は消えてなくなる。
・しかし、まれに消えずに残り、少しずつ液体がたまり、腫瘍となる人がいる。
・何万人に一人か?
・腫瘍が大きくなる速度はかなりゆっくり。(何十年かけて大きくなる)
・これがラトケ脳腫。
・ある程度の大きさになるまで、身体的には無症状。自覚症状もなし。
・だから、たいてい脳ドックとかで見つかることが多い。
・ある程度の大きさになると、
下垂体に触れて、下垂体ホルモン分泌の低下を招き、悪さをする。
例えば、
・体がだるくなる
・寒がりになる
・生理が止まる(若い女性の場合)
・乳汁分泌(妊娠していないのに乳が出る)
・性欲の減退
・身長が伸びない → 成長ホルモンの分泌に影響が出て、筋肉も発達しない。
・尿崩症(尿がたくさん出る)
・視力障害
ラトケ脳腫が大きくなって、視神経に触れると視力の低下を招く。
・腫瘍そのものは「良性」で、がんのような「悪性」とは根本的に違う。
・今、下垂体に影響を及ぼしているかどうか次回、ホルモン分泌状況検査をする。
・腫瘍の大きさは、今後変わる。
「大きくなる」、「そのまま」、「小さくなる」は人それぞれ。
・なので、今後半年から1年のスパンでMRIを撮って、治療法を決める。
以上でした。
さあ、ここから闘いが始まりました。
病気との闘いです。
宿命との闘いです。
この後どうなったか?
ホルモン分泌状況検査をしましたが、その結果は?
次にお話しします。
宿命との闘い
2006年1月19日。
近大病院にてホルモン分泌状況検査をしました。
脳腫瘍が下垂体に触れて、下垂体ホルモン分泌の低下を招いていないかどうか。
その結果は?
ホルモン分泌に異常なし。
成長ホルモンもちゃんと分泌している。
一応、一安心。
医師「視力障害もないし、日常生活で気をつけることは、特に何もないです。
筋トレ?
ああ、やってもかまいませんよ。
ただし、今後、腫瘍が大きくなる場合もあるので、半年から1年のスパンで定期的にMRI検査をして様子を見ましょう。」
私「腫瘍が大きくなったらどうなりますか?」
医師「手術です。
鼻からドリルで穴をあけて、管を通して、下垂体まで到達させて、ラトケのう胞の液体を抜き取ります。
特に心配はいりませんよ。」
さらりと答えた。
本当にさらりと医師は答えました。
ドリルで骨に穴をあける。
穴をあけて、管を通す。
下垂体に届かせる。
その間、管が神経に触れると、障害が起きる可能性が高い。
1ミリたりとも神経に触れないようしないといけない。
これは神業です。
手術、果たして、後遺症が残らないのだろうか?
その日から私の闘いが始まりました。
「脳腫瘍」という爆弾を抱えた宿命との闘いです。
以下は、私の自問自答。
腫瘍がこれ以上大きくなってはまずい。
手術は避けなければ。
現状維持で行くか?
いやいや、小さくなってほしい。
腫瘍が小さくなってほしい。
そうだ。
いっそのこと、イメージの力で腫瘍をつぶしてしまえ。
納豆の豆粒大の腫瘍を、手の親指と人差し指で押しつぶす。
ブシュっと押しつぶすと、中の液体がドピュっと出る。
それで腫瘍が消えてなくなる。
このイメージだ!!
私は仏法を信仰しているので、このイメージトレーニング、朝夕の勤行の時に行いました。
題目を唱えながら、脳腫瘍をつぶすイメージトレーニングです。
2006年1月から始めて、毎朝毎晩、繰り返し繰り返し行いました。
その間、定期的にMRIも撮りました。
そして、この日から約9ヶ月後(2006年8月24日)の脳のMRIの画像です。
正真正銘、永長孝敏の脳腫瘍の画像がこれ。(近大病院から頂いた画像より)
↓ ↓ ↓
まだ、小さくなっていない。
大きさ変わってなかったです。
イメージトレーニングの結果は?
でもあきらめず、イメージトレーニングを繰り返しました。
毎日毎日。
朝晩の勤行時に、頭の中で
「納豆の豆粒大の腫瘍を、手の親指と人差し指で押しつぶす。
ブシュっと押しつぶすと、中の液体がドピュっと出る。
それで腫瘍が消えてなくなる。」
・・・
それから7年後。
かつて、私を診断した医師は近大病院から大阪なんばの富永病院に変わっていました。
2013年5月7日。
仕事を休み、富永病院にて再度MRI検査。
その結果は?
腫瘍が小さくなった!!
本当に脳腫瘍が小さくなった!!
医師「もう心配はいりません。
これなら大丈夫。」
これが、イメージトレーニングの成果です。
「思考が現実化した!!」
あれから6年以上が経過。
今でも、朝晩の勤行時にはイメージトレーニングをやっています。
「納豆の豆粒大の腫瘍を、手の親指と人差し指で押しつぶす。
ブシュっと押しつぶすと、中の液体がドピュっと出る。
それで腫瘍が消えてなくなる。」
この話があなたの人生にとって少しでも参考になれば幸いです。